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二重にする手術は大きく分けると2つ
二重手術は厳密に書くと、「皮膚とまぶたの内側をくっつける手術」です。二重まぶたにする手術は大きく分けると埋没法と切開法の2種類に分かれます。2つの違いはそれを糸だけでやるか、切開して行うか、というものです。このコラムでは埋没法と切開法の特徴やそれぞれのメリット・デメリットを解説します。またこれから整形を考えている人にどちらがオススメなのかも美容外科専門医の立場からお伝えします。また二重整形と同時に受けるのにオススメのオプション施術もご紹介します。このコラムが少しでも二重整形をお考えの人の手助けになれば幸いです。
埋没法の特徴
①ダウンタイムが短い
埋没法の特徴なんといっても皮膚を切らずに二重まぶたにできることです。皮膚を切開しないので抜糸が不要ですし、手術後の通院も不要です。埋没法は一般的に手術翌日からメイクが可能ですし、腫れづらい人であれば翌日から仕事や学校にもいけます。また当院の場合コンタクトレンズも手術2日後からしていただいて問題ないです。
②やり直しができる
埋没法の場合、糸を取り除くことで元の二重に戻すことができます。もしも手術後に「理想の二重と違った」「元の目に戻りたい」となった場合でもやり直しができるというのは安心材料になります。ただし、埋没法を受けてから何年も経つと内部の組織が癒着してしまい、糸を取り出しても元の二重に戻らない人もいます。
③費用が安い
一般的に切開法より費用が安いことです。5万円〜20万円くらいが相場だと思います。よくテレビCMやネット広告で極端に安い金額(数千円〜3万円くらい)で集客しているクリニックもありますが、これはやめた方が良いと思います。開業医になってみないと分からないことですが、手術をするにしても糸などの材料費や多額の人件費、家賃がかかります。実際、埋没だと5〜10万円くらいは手術代として頂かないとやればやるほど赤字になってしまいます。ではなぜそんなに安い金額で広告を出しているクリニックがあるのでしょうか。それはアップセルを前提としているのです。そういうクリニックでは安い埋没法に他に、ランクの高い二重(相場からするとかなり高い30万〜50万円くらい)を用意していて「アナタにはこの安い二重ではムリ。良いランクのものじゃないと二重にならない」と言って高い二重に誘導するのです。残念ながらこういったやり方を未だにやっているクリニックは多いので、クリニック選びは慎重に行いましょう。
④糸がまぶたの中にずっと残る
埋没法デメリットとしては異物(糸)が残ってしまいます。埋没法では皮下と瞼板(まぶたの裏側にある軟骨様組織)または挙筋(正式名称は眼瞼挙筋、まぶたを開く筋肉)を単純に糸で縫っているだけです。ですので埋没法に溶ける糸を使ってしまうと、糸が溶ける頃に埋没法も取れて元に戻ってしまいます。そのため、「ナイロン」「ポリプロピレン」といった材質の吸収されない糸が使用されます。これらの糸は生体反応を起こしにくいので糸が埋まったままでも基本的には問題ないのですが、まぶたを閉じた時に糸が透けて見えることがあります。いくらインスタグラムなどのSNSの写真で糸が見えていないからと言っても、肉眼で見ると糸が透けて見えることが多いです。といっても、本人しか分からないレベルですのでご安心ください。またごく稀にですが、糸がまぶたの裏側から出てくることでゴロゴロ感や痛みを感じることもあります。そうなった場合は抜糸が必要です。糸の周りに細菌が付くことで感染を起こすこともありますが、この場合も抜糸が必要になることがあります。
⑤できることが限られている
埋没法の場合、幅の自由度が切開法に比べて少ないことが多いです。基本的に人によって作りやすい二重ラインというのはある程度決まっていて、埋没法でできるのは幅の広さを本人の好みで変えることくらいです。よく「末広型」「平行型」「mix型」の二重といった表現が出てきますが、あれば単に二重幅の広さを変えているだけなのです。また皮膚の余分な皮膚を除去したり、ROOFと呼ばれる面状の脂肪を取ることができないので、高齢の方(もしくはタルミが強い方)や腫れぼったいまぶたの人にはあまり向いていない術式といえます。
切開法の特徴
①持続は半永久
切開法は埋没法と違い、切開した上で皮膚と内部組織との癒着を作るので多くの方で半永久的な効果が期待できます。逆にいうとやり直しが難しい手術で、一度切開したまぶたを元の二重に戻したり幅を変更するというのは難易度の高い手術になってします。
②傷が残る、ダウンタイムが長い
切開法の場合、二重ラインに一致した傷ができます。目周りは皮膚が薄く傷が比較的きれいに治る場所ですので、そんなに心配はいらないですが手術後2〜3ヶ月くらいは赤みのある傷ができてしまいます。また手術後は5日〜1週間程度糸のついた状態になりますし、2週間程度は内出血が出る覚悟をしておいた方が良いでしょう。メイクとコンタクトレンズは抜糸後からできるようになります。
③費用は埋没法より若干高め
埋没法が15分程度で終わる手術に対し、切開法の場合は手術時間は30分〜1時間程度かかりますし難易度も高くなるのでどうしても費用が高くなってしまいます。相場としては20〜40万円程度だと思います。あまりにも安い価格に釣られてクリニックに行ってしまうと簡易的な手術をされる可能性がありますし、そもそもアップセル前提のメニューでその内容では手術をやってくれないクリニックもあるようです。また二重切開だけ(眼瞼下垂手術の場合は除く)で50万円以上というのも高すぎる気がします。
④異物がまぶたに残らない
「絶対に皮膚の中に異物を入れたくない!」という考えの人もいらっしゃると思います。そういう人は切開法を選ぶと良いです。実は、切開法でも内側をしっかり癒着させる(二重が外れないようにする)ために糸で縫います。しかし埋没法と違って吸収糸で縫うので、大体半年くらいで溶けて無くなってしまいます。ただこれも稀にナイロンなどの非吸収糸で内側を縫う先生もいますし、眼瞼下垂手術では眼瞼挙筋腱膜を前転する際に非吸収糸を使うことが一般的なので、心配な方は担当医に確認してみましょう。
⑤できることが多い
切開法では余分な組織の切除が可能です。ここでいう余分な組織とは眼輪筋やROOF、眼窩脂肪などです。特に余剰皮膚やROOFは切開法でないと絶対に除去できない組織です。眼窩脂肪は埋没法でも除去は可能ですが2mm程度の穴から盲目的に取るので、切開法の方が直視化でしっかり除去することが可能です。
正直、どちらがオススメ?
ここまで埋没法と切開法について述べてきましたが、初めて美容整形を考えている人にはどちらがオススメなのでしょう?美容外科専門医の立場からこの質問に答えると、「9割の人は埋没法で十分」となります。なぜなら、今の埋没法の技術は進歩していますので、すぐに二重が元に戻るということはほとんどありません。当院のメニューある「エタニティ二重」は一生涯保障をつけていますが、これは二重が外れない自信があるからこそできることなのです。また切開法にはない埋没法ならではのメリットも多くあり、その中でもやり直しができるということはとても大きな利点です。若いうちは化粧映えする幅広平行型の二重が良くても、ある程度の年齢になると「自然な二重にしたい」という人も実際にいらっしゃいます。埋没法では比較的簡単にやり直し可能ですが、切開で幅広にしてしまった場合に幅を狭くするというのはかなり難しい手術になってしまうのです。
では切開法がオススメな人はいないのかというとそうでもありません。皮膚のタルミが多い人が埋没法をやるとブヨブヨしたまぶたになってしまい「いかにも整形した」不自然な目元になってしまいます。またまぶたの厚みを減らしたい場合は、眼輪筋やROOFなどの余分な組織を除去する必要があります。こういった方々は切開法を選択した法が術後の満足度が高くなるでしょう。
実は埋没法でも切開法でもキレイな二重にならない人がいる!
ここでいきなりですが、埋没法でも切開法でも理想の二重まぶたにできない人がいます。それが目の開きが極端に悪い人です。このコラムの初めに二重手術は「皮膚とまぶたの内側をくっつける手術」であると書きましたが、これでみんなが理想の目元になるわけではないのです。以下の図で説明します。
図の様に、ぱっちりとした目の開きと二重ラインの食い込みには「上眼瞼挙筋で目を開くこと」が必要になるのです。たまに埋没法で糸を強く結べば二重の食い込みが強くなるのではないかと思っている人がいますが、それは誤りです。二重のくっきり具合は上眼瞼挙筋の強さに依存するのです。目の開きの悪い人が二重手術を単独で受けると、黒目が半分近く被った下図のような「眠そうな目」になってしまうのです。
では元々目の開きが悪い方はどうすれば良いのかというと、眼瞼下垂の手術を組み合わせればいいのです。眼瞼下垂の手術と書くといかにも病気みたいに見えますが、簡単に書くと「眼瞼挙筋を強くする手術」です。そうすれば目の開きも良くなりますし、二重の食い込みも強くなります。目を開くだけで、額にシワが寄ってします人は眼瞼挙筋が弱い可能性が高いです。当院では、埋没法でも切開法でも眼瞼下垂の手術を組み合わせることができます。眼瞼下垂についてのドクターコラムはこちら
もちろん眼瞼下垂の手術が必要になる人はごく一部なので、そこをしっかり診断できる医師を選ぶのが大事です。
症例写真を公開!
埋没法のみの症例
二重になるとっても可愛くなるのがよく分かる症例写真です。施術前の目元をよく見ると奥二重のラインがありますが、術後は三重になることもなく自然は仕上がりです。私が二重手術をする際に心がけているのが、「ご本人ご希望を最優先しつつも、似合う二重を作る」ということです。ただ二重にするだけだと、不自然な仕上がりになってしまうこともあります。お一人おひとりに最適な目元を提案させていただいておりますので、「自分にはどんな二重が似合うのか分からない」という方もお気軽にご相談ください。
埋没法に切らない眼瞼下垂手術を併用した症例
施術前の目元は「黒目が上の方まで見えておらず眠そう」に見えています。このような方は、前述したように埋没法単独で手術をしてしまうと二重ラインがすぐに薄くなってしまいがちです。この方は、まぶたの裏側から瞼を開く筋肉を強くしています。施術後の写真を見ていただくと、「二重ラインがくっきりしているだけでなく、黒目が上の方まで露出してパッチリした目」になっているのがお分かりいただけるかと思います。
単なる埋没法を行なっているクリニックは無数に存在しますが、切らない眼瞼下垂の手術は高度な技術を要するため行なっているクリニックは少ないです。また、もし「切らない眼瞼下垂」がメニューにあってもしっかり効果を出せない美容外科医も多いです。私はこの手術をとても得意としており自信を持ってオススメできますので、ご興味があればぜひご相談にいらしてください。
本コラムのまとめ
- 二重の手術は皮膚とまぶたの内側をくっつける手術
- 埋没法、切開法にそれぞれメリットはあるが、9割の人は埋没法でOK
- 目の開きが悪い人は二重手術だけでは眠そうな目になってしまうので、眼瞼下垂の手術を組み合わせよう
最後に当院のご紹介
当院は埼玉県さいたま市のJR浦和駅から徒歩5分の場所もあります。地域に根ざした美容医療を提供していきたいと考え、浦和の地に開院しましたがありがたいことに全国からたくさんの方にご来院いただいております。東京駅や新宿駅からも30分程度でご来院可能ですので、たくさんの方のご相談お待ちしております。
私は日本美容外科学会認定の美容外科専門医を取得しており、二重手術や眼瞼下垂手術、その他の目の周り切開手術の症例経験も豊富ですので、ご興味を持って頂いた方はぜひ当院へご来院いただければと思います。
当院では電話予約(048-767-5900)の他にも、このホームページの右上にある「WEB予約ボタン」や公式LINEからのご予約に対応しております。
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